人間はストレスフルな状況に遭遇した場合、不安や驚きなどの異常時における正常反応を示し、その後次第に適応していきますが、長期間この症状が消えないことで生活に支障をきたしてしまう場合もあります。実際に、阪神・淡路大震災(以下、阪神・淡路)時に救援活動に従事した消防隊員に実施した調査においても、職務上のストレスからPTSDハイリスク者が12.2%で、一般成人の2倍存在し、心身に不調をきたしている者が4割存在していたと報告されています(大岡ら、2006)。
このような状態を放置すれば深刻な疾患に至る場合もあります。