総合心理教育研究所

佐藤隆の特別講座

SPECIAL COURSE

いろいろなメンタル不全

躁うつ病
双極性障害とよばれます。うつと躁病が交互に現れるものをいいます。治療は抗うつ薬プラス躁状態をコントロールするための気分安定薬が併用されます。

気分変調性障害
大うつ病に比較して、抑うつ症状が軽度で、長期間続きます。体調不良で軽いうつ状態が2年以上続くことを、気分変調性障害といいます。若い人に多いのです。

仮面うつ病
うつ病の症状が隠されていて、身体的症状がある。しかし、検査をしても身体疾患は見つからない。うつ病とはわかりにくいケースです。

季節性うつ病
北欧などの冬の日照時間が少ない地域で見られる季節変動性のうつ病です。

微笑みうつ:心配をかけまいとして、微笑んでいるので、心の中のうつ症状が発見されにくい。

統合失調症:ロシアのKGBにつけ狙われている。パソコンから声が聞こえる。職場の人が会社を」やめさせようとしている。職場の人も最小は気づかず、後でおかしいを気づく。周囲に人とうまくコミュニケーションが取れない。妄想や幻覚が見られるが、意識と知的能力は保たれるのがふつうである。

自律神経失調症
体調不良で、例えば 倦怠感、疲労、微熱、 動悸、 食欲不振・下痢・便秘・胃部不快感・腹部不快感などで内科を受診しても、とくに病気の診断がないとき、自律神経失調症と診断されます。

不安障害
不安障害:不安はわれわれが生きるために必要です。用心深く慎重であれば将来に対する不安が生じます。漠然とした恐怖を不安といいます。正常な不安と病的な不安があります。会社のプレゼンうまくいくかどうか不安だでも行ってみよう(正常)。こわくて出られない(異常);不安障害のグループには、以下があります。
① 全般性不安障害
不安の対象がないのに、常に不安感にさいなまれる。過剰に心配し将来を懸念する状態が半年以上続いている。

② 社会不安障害;
理由もなく人に会うのが怖く、会議が怖いなどの対人恐怖で人のどう見られるかという恐怖と不安がありプレゼン等はにがてでだんだん出社しなくないり、ひと目を浴びる行動への不安から強い苦痛を感じたり、震え、吐き気が出て日常生活に支障をきたしたりする。③空間(広場)恐怖症
安全なところにすぐ戻れない場所にいる恐怖。乗物に乗れなかったり、エレベーターや会議室など閉じた場所に入れなかったりする。恐怖性不安は、しばしば抑うつと合併する。
④特定の恐怖
特定の動物、高所、雷、暗闇など、さほど危険でもなんでもない特定の対象や状況に恐怖を抱く。恐怖症:あるものが怖い。
⑤強迫性障害
ばかばかしいとわかっているのに、手洗いや施錠のチェックなどを何度も繰り返さないと気がすまなくなる。
⑥心的外傷後ストレス障害
非常に強い脅い苦痛やストレスを引き起こす出来事(自然災害や事故、犯罪など)を経験し、しばらく後で頭の中で何度も繰り返し起こり不安になってくる障害。

心気症
軽微な身体の不調を深刻な病気の兆候であると恐れる。例えば、頭痛を脳腫瘍の兆候と考える。いかなる検査をしても、身体疾患は見出されないが、当人は検査結果に納得しないで、医療機関を転々とする。

アルコール依存
いったん呑みはじめたら、自分の意志ではとまらない。いわゆる”酒がきれる”と手の震え等の離脱症状(俗にいう”禁断症状”)が生じた状態(身体依存)をアルコール依存症と見なすことができる。離脱症状等の有無にかかわらず、飲酒のため欠勤など、仕事や社会的責任を全うできない、あるいは健康を害しても酒がやめられないといったことがあれば、アルコール依存症と見なす考えもある
心因反応 はっきりした原因(例、失恋)によって起こされた精神症状。上記の精神病の症状があらわれることもあるし、下記の神経症の症状があらわれることもある。治療はその症状により異なるが、原因が除かれると、改善することが多い。

●「パーソナリテー障害による職場の適応障害」非常に変わった性格の部下をどうする
企業の採用試験は厳しい難関があり、特に協調性や適応性をふるいにかけられて採用に至ります。したがって、人事採用面接では性格的問題で適応障害が起こることは論理上予想をしていないはずです。しかし現実には発生しています。パーソナリティ障害はその人が所属する文化や環境の規範の適応から逸脱し、著しい性格の偏った性格のために、本人及び周囲が悩むこと」と定義できます。人格とは価値観や考え方が継続している状態をいいます。しかし私たちの考え方や行動は多種多様です。人の食べた茶碗でも別に食べるのが問題ない人。少し触っただけでも不潔に感じる人がいます。どっちの人が普通で正しいか人の考え方や行動の基準を求めるのは難しいでしょう。小児期後期から思春期に起きてきて、成人期になって顕在化します。早期のパーソナリティ障害の診断は難しいのです。DSM-IVによれば
反社会性(繰り返し法律やルールを犯し反省しない法律やルールを犯しても罪を感じない)、
境界性人格障害(情緒の不安定と衝動性を特徴とする行動パターンで情緒不安定な人格障害)、感情、人間関係、自己像、情緒不安定でたしかな自分がないため、心が不安定で、空虚感を抱く。いつも身捨てられるのではないかという不安がある。家庭内暴力、リストカット、過食

演技性人格障害(自己が他人から注目を浴びるための演技的な感情表現他人から注目を集めるためにオーバーに感情表現をする)
自己愛性人格障害特権的優越的で自己中心的な行動で他人への思いやり欠如が見られる。子供の頃の他人への共感する、つまり思いやりの発達障害と考えられています。優越感を持ち、自己中心的で他人への共感の欠如がある。職場で見られる適応障害のほとんどが自己愛性人格障害と言われています。病理を有していいても障害は顕在化されません。

回避性人格障害(劣等感があり、傷つくことを恐れ、対人関係からも、回避、逃避する)”

・・・・・・・・・発達障害・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●注意欠如・多動(性)障害(AD/HD)とは、子供に見られ不注意で、注意しても、何度もおなじミスを繰り返し、落ち着いていられず、さらに衝動性が特徴です。学習障害、、反社会的行動、情緒の不安定などの合併症が多く脳の機能不全から発生してきますので、叱責の対象となり怒鳴られたりしている場合もあります。怠慢や心の病気が原因ではないので専門家に相談が必要です。
アスペルガー症候群も発達障害の一つで広汎性発達障害に含まれます。心の病ではなく脳の機能(能力)の偏りにより言動に特性が生じ、時には周囲との意志疎通の問題が出たりし孤立感や疎外感が生じ、仕事に行けなくなったり集団の中にうまく溶け込めずにストレスをためてしまいます。発達障害は、連続体の障害とも言われており、アスペルガーの障害だけの人は少なく、自閉症や他の発達障害である注意欠陥・多動性障害や学習障害とも連続する特性を持っています。
学力(学習能力)の特異的発達障害は、学力の習得について特異的で重大な障害があることが明らかな症候群からなります。わが国では「学習障害(leaning disabilities;LD)」という用語が汎用される傾向にある。医学的には「知能指数が90以上ありながら、学習における中枢神経機能が障害された状態」と定義されます

●睡眠障害とは、入眠障害、熟眠障害(浅眠と中途覚醒)、早朝覚醒、および睡眠時間短縮に分けられる。
不眠症とは、睡眠の質・量ともに不十分な状態が長時間続いているものである。
過眠症とは、昼間の過剰な眠気と夜間の睡眠不足では説明できない睡眠発作、完全覚醒への時間が長びくことなどをいう。

用語解説:
睡眠薬とは「通常の睡眠と同様の中枢神経抑制状態を起こす薬です。睡眠薬を使うことにいやがる人も多いのです。医師の指示に従い服用し、規則正しい睡眠の習慣をつける重要性について理解を深めることが必要です。
抗うつ薬とは「うつ病やうつ状態の治療薬」をいいます。
躁病薬とは炭酸リチウムがあります。抗躁作用だけでなく、双極性気分障害の躁とうつ病相の再発を予防する効果もあます。抗精神病薬的鎮静作用によらず気分を安定させる薬物を気分安定薬と呼ぶようになってきています。
抗不安薬とは不安や緊張を選択的に取り去り、あるいは少なくする薬です。心と体の病気による不安、緊張、抑うつに対して広く用いられています。

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