総合心理教育研究所

佐藤隆の特別講座

SPECIAL COURSE

行動療法の基礎問題チャレンジ

「強化子を見きわめる」
次の場合の強化子は何か、どの反応が強化を受けているかを指摘せよ。
①太郎が授業中に大声をあげると、クラス担任は「静かにしなさい」と注意する。
太郎がそこでぺろっと舌を出すと、教室中が笑いの渦となり、授業が中断される。
②花子の父はふだんはやさしいが、趣味の盆栽を邪魔されると不機嫌になる。不機嫌な態度に何度か驚いた花子は、父が盆栽をいじっている間だけは話しかけないようになった。
③政夫は犬のポチに芸を教えている。政夫が教えるとおりにポチが成功すれば、ドッグフードをあげている。よく出来た日には大好物の骨もあげている。
①先生の注意とクラスのワライ=正の強化子
②不機嫌な態度=負の強化子
③ドッグフードや骨=正の強化子
解説 ①先生の注意とクラスの笑いが正の強化子となって、大声をあげる。舌を出すなどの行動の頻度を高めている。クラスの笑う行動は、授業の中断という強化子によって維持されている。②お父さんの不機嫌な態度が負の強化子となって、父親が盆栽をしている時に限り(弁別手がかり)、花子の話しかけ行動が減少した。③ドッグフードや骨が正の強化子となって、ポチが芸を正の強化子として、好物を提供するという政夫の行動の頻度を高めているともいえる。2010

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