摂食障害は、ストレス性の過食・拒食のような、食行動の非コントロールである。拒食症の神経性無食欲症は紀元前4世紀頃からあるといわれており、若い女性(30歳過ぎや男性の場合もある)が痩身の美願望、ダイエットをきっかけとする場合も少なくない。極端な体重の減少と、過食し嘔吐を繰り返す。一方、過食症の神経性大食症は現代病で、大食し、下剤使用等を繰り返す。病識があまりなく受診につながらない。原因は母親との情緒問題や幼少時期の虐待体験などが推察されている。摂食障害の人の性格は、まじめで完璧主義、傷つきやすさ、人格の未熟さ等があるといわれている。治療は心理療法、家族療法が有効で、思春期の特有の葛藤や挫折等のストレスを充分に考えてアプローチする。特に家族の理解を得ながら退行している子どもを再育成しなおすように、認知に対して働きかけ、自立心を持たせるようにアプローチしていくことが必要である。