「悩む」こと自体、現状を改善し、より良くなりたいという人間の「成長欲求」が潜在していることが推察される。つまり心の中に「健康な欲望」があるからこそ、その問題解決に悩むのである。「悩む」という一見ネガティブなことの中にポジティブな心のエネルギーが内在されていることに気づくことが重要であろう。メンタルヘルスでも、「メンタル不全者の登場」というキーワードだけではなく、健康な人々を対象にした「ポジティブ心理学」の必要性も叫ばれ、最近では「ES（職務満足度）ではなくHS（幸福満足度）である」という考えも出てきた。