あの3.11からもう三年なのですね。霞が関の某官庁から依頼され、二年にわたり、述べ約二万人の救援者の心のケアをさせていただいた。所謂、PTSDの防止にお手伝いさせていただいた。私自身も震災のテレビがあるといまでも、チャンネルを変える。思い出したく無い。記念日症候群といって、震災報道がなされるたびにフラッシュバックに悩む人も多い。今なお、傷痕は被災地の人の心にあることを忘れてはいけない。
勇者は黙して語らず。3.11の二万人の救援者に対する支援で、感じたことであった。真に命をかけて救援活動した人ほど、吹聴したり、自慢したりしなかった。面接していて、己の自我まるだしの生きざまに、赤面した。真の勇者は黙して語らない人々であった。
3.11救援者のケアで感じたこと。永遠のゼロの宮部久蔵は、救援者にも。消防士、警察官、自衛隊員は危険に向かい忌避することができない。津波に向かい仮死状態で生還した救援者にもあった。人々を守るという使命感が行動をうながした。使命感がありますというはやすいが、襲いかかる、津波を前に、使命感を行動で示すことは並大抵ではない。宮部久蔵にも通じる。もう、これ以上は、胸が熱くなり、書けない。
ヤキトリ上司が部下と組織を救う。3.11の救援活動で感じたこと。命をかけたアサインを出す、部下は従う。危機の時、部下は、どんなリーダーに従うのか。以下は支援活動での実感だ。部下が命をかけて従うのは、ヤキトリ上司だ。ヤキトリ上司とは、部下にやさしく、仕事に厳しい、とっつきやすく、理性的であった。そして何よりも、ヤキトリ上司の特徴は、ヤ、キ、ト、リを貫く、串である崇高な志がある。日本の目覚まし救援者の皆様の影に、ひそかに、日々のヤキトリ上司のマネジメントがあった事を忘れない。
佐藤 隆