心の病は心の機能である感情や認知がうまくいっていないことをいう。そしてなぜ心の病が起きるかは未だに不明な点が多い。かつてドイツの精神医学クレペリンは、精神病脳病因説を唱えた。今日は精神医学の基礎はクレペリンに始まる。1856年、ドイツの医学者精神回の混沌として精神医学をまとめた。特にクレペリンは、今日の統合失調症と双極性障害の発見に至っている重要な精神疾患には生物学的原因があると考え、これに対してフロイト派は心理学力動学的な側面を重視し、ナラティブ(物語)を用いる精神療法を基本とした。そのひとつとして、身体因(外因)、内因、心因の3つが考えられた。心の病には、複数の原因が書かれているため、この3つが明確に分かれているわけではない。なぜ心の病が起きるかは未だに不明点が多い。1856年のドイツのクレペリンによる統合失調症や双極性障害の発見から見出した生物学的原因という考え、一方フロイト派の心理学的力動学的な側面を重視した説から、従来の診断は身体因、内因、心因の3つが考えられてきた。近年では心因にも「中枢神経系の障害が、つまり器質的要因も疑われるもの」があることがわかってきた。従って、成因ではなく、症状からの診断が行われるようになってきたのである。例えば、神経症は、DSMでは神経症という言葉は削除され、症状により診断基準に基づき分類されている。中枢神経系への異常が見られないという従来の概念から離れ、身体的表現性のものまで含むようになってきている。