総合心理教育研究所ストレス管理士実力テスト1の解説です。
前頭葉下部の運動言語性中枢(ブローカーの中枢)が脳梗塞(こうそく)などの障害を受けると、相手の話は理解できるが、喉や口に障害がないのにそれに言葉で答えられない運動性失語症 (ブローカ失語=フランスの医師ブローカ(Broca)が1861年に発見)を呈する。また前頭葉症候群は、意欲が減退することから、自発性欠如、反社会性、無関心等が表れる。頭頂葉は感覚情報、空間や身体の認知を行っており、ここになんらかの問題が発生すれば運動障害はないが、行うべき動作や行為がわかっているのにその行動ができない。例えば、服を着なければならないのに、服を着ることができない等の失行が生じることになる。
後頭葉部は、おもに視覚の中枢であり、側頭葉部は判断と統合に関する役割が行われる。この側頭葉部の上部の感覚性言語表出の中枢(ウェルニッケの中枢)が障害されると話をすることは可能なのに相手の話している言葉が理解できないという感覚性言語障害(ウェルニッケ失語=ドイツの医師ウェルニッケが発見)が発生する。