1. 疾病構造の変化で見直しを迫られる健康開発
日本の企業の健康管理の歴史は、明治以降、多くの人々を死に至らしめた「結核管理」の歴史でもあった。しかしながら厚生省による『主要疾病別受療率の年次推移』を見ると、結核を主とする外因性疾患が大幅に減少し、循環器系疾患や消化器系疾患などの成人病や精神疾患、つまり内因性疾患の受療率が増加していることがわかる。また2020年では精神疾患の受療率が増加してきている。さらに医療経済からの問題も多く、厚生省統計の医療費は、今後コロナウイする対策も含めて膨大な医療費コストが予想されている。この費用は、結局、企業と国民の肩に重くのしかかってくることになる。
疾病予防のための「フィットネス運動」や「メンタルヘルス」が国民医療費抑制論の立場からも必要不可欠になってくただけではなく、手洗い、マスク、三密なども不可欠になってくる。さらにコロナ禍における「ストレス」の問題も大きくPTSDも含めて、わが国の業種や業績によらず共通したメンタルヘルス対策のニーズを高める要因となっている。